マーヴィン懐中時計「Peace」制作裏話 その6

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長い月日が流れ、完成したサンプルが届き、初めて見ることとなりました。
当初は機械式時計らしさを全面に出すほうがいいのではないかと、マーヴィン社が発案し裏面がスケルトン(シースルーバック)になったタイプがサンプルとして届いたのです。

見た目に躍動感があり、メンテナンス面で考えても内部の状態を蓋を開けずして確認できるのは便利であると思いました。

しかし、当店では懐中時計に文字刻印を入れるお客様が多いという理由から、シースルーバックタイプは見送りとなったのです。

刻印部分のデザインは、中央部分に文字刻印、イラスト刻印などを可能にし、上部にマーヴィンのロゴである王冠マークを配置しているので、記念品などに使っても違和感がない仕上がりになりました。

時計とチェーンを結ぶ輪の部分はシャープな仕上がりにしておりましたが、サンプルでは残念なことにここが弱く、すぐ外れそうになっていたので補強してもらうことなど、細かい変更点を依頼し、より高いクォリティを目指しました。

こうして校正が完了し、残すはバーゼルワールドにて最終的な確認を残すのみとなったのです。

個人的にはシースルーバックがともて捨てがたく感じていました。
機械式時計にしかできないデザインで、より「らしさ」を実感してもらえる品に仕上がるからです。

アンティークなどを見ると、シースルーバックではないですが蓋が開閉しやすいような構造が多く、開くと機械が丸見えになっています。

シースルーバックやスケルトンの場合、機械を見て楽しむことができる、何かパーツに異常がある場合見た目で発見できる場合があるなどのメリットがあります。
反対にデメリットはというと、スケルトンの場合は文字盤が複雑になってしまうので、時刻そのものが見づらい、音がガラスに反響してより大きく聞こえてしまうなどがあります。

店内で接客するとき、お客様が興味をひかれるのはやはりスケルトンなのですが、周りの雑音などで消されて時計本体から発せられる音はほとんど聞こえず、耳に近づけてようやく聞こえる程度となります。

しかし家など静かな環境に時計を置いてみると、想像しているよりも大きな音だったと言われたことがあります。それぐらい、ガラスと蓋は音の種類が異なります。

そういう面を考えると、シースルーバックよりは蓋にしておくほうが日常使いに便利だと思い蓋を選びました。

バイヤー:合田圭四郎

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