マーヴィン懐中時計「Peace」制作裏話 その1

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2002年にホームーページが完成し、当店は時計の中でもあまり出回っていない、珍しい時計をご紹介しています。

そんな珍しいものの代表が懐中時計となります。

懐中時計は時計のルーツであるのですが、現代ではほとんどのブランドが腕時計の製作にシフトしています。
特にスイスブランドは歴史の長い会社が多く、代々受け継がれていく中で時代に合わせ、懐中時計よりも腕時計を多く生産するスタイルになるのは、当たり前な事と言えます。

多くのブランドはその昔、懐中時計をメインに製作していたのですが、現行で懐中時計を制作しているブランドはほとんどありません。

年間生産本数も腕時計と比べとても少なく、全体の1割も満たないほど少ない生産量なのです。

腕時計のほうが需要が高く、それにより生産本数が少なくなってしまった懐中時計ですが、世の中から消滅してしまったわけではなく、少ないながらも懐中時計を探している人のために作られているのです。

アンティークでは懐中時計は特別珍しいものではありませんが、新品としてはとても珍しく、ホームページを通じて全国より懐中時計ファンの方が遠路はるばる高知県の当店へお越しいただいております。それぐらい現行モデルの懐中時計を取り扱う専門店が存在しないのです。

お客様とお話させていただいても、未だかつて懐中時計の専門店は見たことがない、と言われます。

懐中時計は時計の歴史であり、決して時代遅れなものではありません。
実際に、金属アレルギーなど深刻な理由で腕時計を着用することができなく、懐中時計を実用品として愛用する方もいらっしゃいます。

携帯電話が普及し、時計を持つ文化が少なくなった現代、携帯電話の電池が切れてしまうだけで多くの情報から遮断されます。その中で最も触れることの多い情報が「時間」なのですが、電池が切れてしまうだけで、この情報すら得ることができなくなります。

携帯電話やスマーフォンは確かに便利で、ありとあらゆる情報を得ることが可能なのですが、充電が切れてしまうだけで何もできなくなってしまいます。
飛行機に乗ると、電子機器の電源を切らなければなりません。

切った後に時間を確認しようとしてもできないのです。

便利な半面、充電ひとつないだけで不便になってしまうのです。

デジタルだけではなく、アナログの魅力を時計を通じでお客様に広めたい、と考えるようになり、懐中時計を専門的に販売してきました。

当店では、できる限り多くの懐中時計をご紹介できれば、と様々なブランドを調べ取り扱いを増やすことに努力を重ねていたのです。

懐中時計を時代遅れのアイテムとしてではなく、古きを知り新しきを知るためのアイテムとして使ってもらうべく、あらゆるブランドに協力をお願いしました。

しかし、時代の主流はやはり腕時計。
最初は取り扱っていたものの、部品が高騰したなどの理由で生産が遅れる、または生産されないブランドが後をたたなくなりました。

アナログの魅力を伝えたい当店としては「これは何とかせねば」という衝動に掻き立てられたのです。

本当は自分たちで時計を製作できればいいのかもしれませんが、製造の技術も知識もない当店で懐中時計を製作するのは、現実的に不可能と思ったのです。

では現行取り扱っているブランドの生産数を増やしてらえれば、または生産スピードを上げてもらえればと思い日本の輸入代理店にアタックを続けました。
ある輸入代理店からは、ヨーロッパの気質はとても穏やかで、急かすといいものを作ってくれません、と言われたこともあります。

「このままでは懐中時計を求めているお客様にいい時計が提供できない」

いつからかこう考えるようになったのです。

バイヤー:合田圭四郎

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