気圧とm防水について

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時計の防水性能は、例えば10気圧と100m防水では少しですが意味が異なります。

10気圧防水の場合、100m地点の水域にかかる気圧となります。という事はここにたどり着いた時点で防水性能は限界に達しています。この気圧がかかっている状態で全く身動きを取らないのであれば、理屈上では耐えられます。
しかし、少しでも身動きを取って余分な水圧をかけてしまうことにより、限界を超えた負担が時計にかかってしまいます。

そもそも10気圧の時計は、日常生活強化防水となっており完全防水ではなく、水に濡れてもいいが水に浸してしまうことはNGなのです。防水時計の基準にはダイバーズウォッチが関係してきます。
ダイバーズウォッチには種類があり、メーカー自称と国内規格、国際規格が存在します。国内規格(JIS)と国際規格(ISO)をクリアするにはそれぞれに規定されている条件をクリアしているのか、という事になります。蓄光で暗い場所でも時刻が確認できるか、反時計回りにしか回転しない逆回転防止ベゼルが採用されているか、一番メインであるどれくらいの防水性能なのか、ベルトに延長ピースがついているのか、など多数に渡り基準があります。

JIS企画は日本国内が制定した規格で結構厳しく、基準をクリアした100m防水時計の場合では直接水に入れても大丈夫なのです。
先ほど上部で10気圧の時計は水に浸してはいけない、と書きましたがJIS企画をクリアした100m防水の時計は100m地点の水域で使用することができる、という意味になるのです。

メーカー自称の場合、クリアすべき基準は自社で決められるので、JISやISOほどの厳しい基準はなく、いくら文字盤や裏蓋に100mと書かれていても、実際には10気圧しか防水性能がないということになります。

ぱっと見はダイバーズウォッチに見えるんですが、実は見た目だけで大したことはないモデルは多く存在します。店頭のお客様とお話をしていると、よく10気圧の時計なのに完全に水の中で使っている、と聞きますがこれは違います。

水の中に完全に浸して使いたい場合は、少なくとも20気圧以上の時計を選ぶと間違いないです。ちなみに、よく使われる表記は日本語の気圧ではなく20気圧だと20BAR(バール)、さらに強化されたのが20ATM(アトム)、となります。

100mなどと文字盤に書かれていても、JISやISOなどの基準をクリアしていないモデルの場合は、水に濡れてもいいですが水中で使わないほうがいいです。
暑い季節になってくるとマリンスポーツや海水浴など水にふれる機会が多くなるのですが、そのお供に使う時計は慎重に選ぶべきです。

バイヤー:合田圭四郎

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