会話に楽しみが増える江戸之刻

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平成式和時計として、当店でロングセラーモデルの一つである江戸之刻懐中時計。1日24時間が現代では常識ですが、室町時代から1872年(明治5年)まで日本で当たり前に使われていた「不定時法」で時刻を見ることができる、ユニークな時計です。

不定時法と聞くとピンとこない方が多いと思います。誰でも聞いたことがある不定時法の時刻の読み方として、「3時のおやつ」やいまだ時報でも用いられる「正午」、真夜中に使われる「丑三つ時(うしみつどき)」があります。

定時法が当たり前になっている現代では本来使用される事はありませんが、未だに名残が残り口にだす方がいらっしゃいます。

江戸之刻の面白いところが、そのままだと普通に時計として使えるところです。もちろんムーブメントは現行のクォーツムーブメントなので、1秒1秒針が動く通常の時計です。

本体のガラス部分を回転させ外すことにより、付属品のリングを噛ませてガラスを合わせると、不定時法が表示される仕組みになっているのです。付属品のリングは12枚あり、毎月換えることにより見事季節によって時刻が変化していくという仕組みなのです。

和時計で時刻を見ることにより、現代にはない違った時刻が見えること、リングを外すことにより今までどおりの概念で時刻を確認できる、画期的な時計なのです。

この時計を使って人に時間を尋ねられた時、当たり前に「丑三つ時」など応えることで新しい会話が生まれるかもしれません。

バイヤー:合田圭四郎

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